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フィルムカメラと写真のブログ

なぜ、今さらフィルムカメラを使うのか

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街を撮る時はほとんどフィルムカメラで写真を撮っている。露出計付き35mmレンジファインダーカメラに50mmレンズを付けてそれ一台で撮る。

フィルムの価格もここ5年で2倍〜3倍に高騰し、カメラ本体の価格も上昇が止まらない。

正直デジタルカメラに比べると、ランニングコストと時間のかかり方は異常とも言える。

そんな状況の中でなぜわざわざフィルムカメラを使うのか?今まで何度もこの自問自答を繰り返してきた。

色がいいから、粒子感がいいから、ローファイな質感が良いから、色々な理由を探し出して新たなカメラを買う理由にしてきた。

 

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実は半年ほど前に、フィルムカメラ卒業宣言をして全てのフィルムカメラを売り払ったのだが、数ヶ月前から少しづつ買い戻して今に至る。

何をそこまでしてフィルムカメラにこだわるのか自分でも謎だったのだが、少し前に自分が「写真が好きなのではなく、街が好きなのだ」という事に気づいてから、フィルムカメラを使う理由も同時に理解できた。

 

その理由は「撮った写真をその場で確認できないから」だった。

 

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基本的に写真を撮る事よりも、街を歩く、観察する方が重要なので、シャッターを切るたびに撮影結果を確認していると、景色への集中力が落ちるというか、頭の中で一連に続いている街のイメージが途切れてしまう。

フィルムカメラだとその流れが途切れる事なく、あくまで街歩きの中に撮影が組み込まれる感覚がある。

「デジタルでいちいち結果を見なければいいじゃん」と言われそうだが、それが1番難しいのは写真を趣味にしている方なら嫌というほど分かると思う(笑)

 

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フィルムカメラの1番のデメリットが自分にとって1番のメリットだったのは驚く。

そんな些細でバカらしい理由のために、これからも湯水の如くフィルム代、現像代を垂れ流す自分が面白い。

 

写真の写りや、機材のスペックが理由ではなかった事で、これからカメラやレンズが増えることも無さそうだが、人の心はコロコロと変わり続けるので断言はしないでおく(笑)

 

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