nagifilm

フィルムカメラと写真のブログ

フィルムにしか写らないもの。

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Twitterとインスタグラムでゆるーくフィルムカメラで撮影した写真をアップしています。Twitterでは発信しきれない写真についてのメッセージをこのはてなブログで発信していきたいと思います。

僕がフィルムカメラを始めたのは今から約半年前、2019年の5月頃になります。グラフィックデザイナーとして働く自分は元々写真に興味があり、会社から借り受けたNikonD200を使用して写真撮影を行なっていました。

街中でのスナップを中心に撮影をしていたのですが、自分にはどうしても写真に写したいものがありました。

それは〝撮影者の感じた感覚”です。

抽象的なのですが、誰にでも街を歩いていてふと普段の日常生活とは全く違う特別な感覚に引きずり込まれる瞬間があると思います。それは人によっては望郷や感傷なのかも知れません。

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しかし、どんなに強烈な感覚であってもその場から離れた瞬間、手のひらからこぼれ落ちる砂のように全てを忘れてしまいます。その感覚の十分の一、いや百分の一でも写真に残したいと思って写真を撮っていました。

しかし、どんなに唯一無二と感じた感覚であっても写真にしてしまうと全ては失われて、単なる風景写真となってしまいます。

このジレンマに苦しみ、写真を撮る機会も少なくなってきまいました。そんなある日過去に写真部として活動し、フィルムカメラ沼を経験した友人と出会いました。彼からフィルムカメラについて話を聞くうちに居ても立ってもいられなくなり、はじめてのフィルムカメラ NikonのF801を手に入れました。

撮影直後に仕上がりが確認できない。デジタルを使っていた時には考えられない不便さのはずですが、いざ使ってみると全く苦痛には感じず、むしろただ目の前の風景に集中できることがとても心地よかった事を覚えています。

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そして初めての現像の時、渡された仕上がりを見てとても驚きました。シャッターを押した時のあの感覚が写真から感じられたのです。そのときは本当に興奮しました。

そこから僕のフィルムカメラ沼が始まったのです。沼と言っても機材を大量購入するわけではなく、ただひたすら撮影しているだけですが。

なぜ今になってこんな記事を書こうかと思ったのかというと、最近になってまたデジタルでの写真をフィルムと並行して始めたからです。フィルムカメラランニングコストの高さに起因する集中力に鍛えられて撮影のスキルはそこそこアップしました(笑)

しかしだからこそ改めて強く感じるのです。デジタルの写真に〝あの感覚”が写っていないと。

これからもデジタルとフィルムの両輪で写真を撮り続けていきますが、フィルムを始めた時の感動を記事に残しておきたいと思いました。

これからも感じた感覚をどこまで写真に込められるか挑戦していきたいと思います。

ご拝読ありがとうございました。

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